コーレス骨折ってなに?身近で起こりうる骨折を解説します!

コーレス骨折ってなに?身近で起こりうる骨折を解説します!

 

 

1.コーレス骨折(Colles骨折)とは

 

前腕を構成する2本の骨のうち、橈骨(とうこつ)の遠位端、すなわち手首に近い部分に生じる骨折のことを指します。
特に、骨折部が手の甲側へずれる(背側転位)という特徴的な形をとることが多く、整形外科領域では非常によく知られた骨折の一つです。
日常生活での転倒が主な原因となるため、子どもから高齢者まで幅広い年代で発生しますが、特に高齢者に多くみられます。

 

2.症状について

 

症状としては、受傷直後から手首周辺に強い痛みが出現し、次第に腫れが目立つようになります。
腫脹とともに熱感や圧痛がみられ、手首を動かすと痛みが増強します。
骨折部の転位が大きい場合には、手首がフォークやスプーンの柄のように曲がって見える「フォーク状変形」が観察されることもあります。
また、内出血によって皮膚が紫色や青色に変色する場合もあり、日常動作、例えば物を持つ、字を書く、服のボタンを留めるといった細かな動作が困難になります。

 

3.原因について

 

原因の多くは転倒です。
特に、前方に倒れそうになった際、とっさに手のひらを地面につく動作によって、手首が背屈した状態で強い衝撃が加わることが発生機序となります。
高齢者では、加齢に伴う骨密度の低下、いわゆる骨粗しょう症が背景にあることが多く、わずかな段差での転倒や軽い衝撃でも骨折が起こることがあります。
一方、若年者ではスポーツ中の転倒や交通事故など、比較的強い外力が加わることで発生するケースが多くみられます。

 

4.診断について

 

診断は、受傷状況の聞き取りや視診・触診に加え、X線検査が中心となります。
X線画像では橈骨遠位端の骨折線、骨のずれの方向や程度、関節内への骨折の広がりなどを評価します。
骨折の形態を正確に把握することは、治療方針を決定するうえで非常に重要です。

 

5.治療方法について

 

治療方法は骨折の安定性や転位の程度によって異なります。
転位が少なく安定している場合には、ギプスやシーネによる保存療法が選択されます。
転位がある場合には、局所麻酔や鎮痛処置を行ったうえで徒手整復を行い、正しい位置に戻してから固定します。
しかし、整復しても再びずれてしまう不安定な骨折や、関節内に及ぶ骨折では、手術による内固定(金属プレートやワイヤーの使用)が必要になることもあります。

 

6.経過について

 

今後なりうる状態や経過としては、適切な治療を受ければ多くの場合で骨は癒合し、日常生活への復帰が可能です。
ただし、長期間固定を行うことで手首や指の関節が硬くなり、可動域制限や筋力低下が残ることがあります。
そのため、固定解除後にはリハビリテーションが非常に重要となります。
また、関節面に損傷が及んだ場合、将来的に変形性手関節症を発症し、慢性的な痛みや違和感が残る可能性もあります。
高齢者では再転倒による再骨折の予防として、骨粗しょう症の治療や生活環境の見直しも重要です。

 

 

7.まとめ

 

このように、コーレス骨折は頻度の高い骨折である一方、治療とその後のケアによって予後が大きく左右されます。
早期の受診と適切な治療、そして計画的なリハビリを行うことが、良好な回復につながると言えるでしょう。

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